会社の従業員に昔からのギャンブル仲間が加わると、私のギャンブル生活は一層に加速した。
特に当時はパチンコのマックスタイプ(399分の1スペック)が流行りだし、CRガロ、CR花の慶次、CR宇宙戦艦ヤマトなどがパチンコ全体を盛り上げていた。5号機になったスロットに比べ圧倒的な出玉スピードと破壊力があったマックスタイプは閉店1時間前からでも数万円の負けであれば逆転が狙える台として注目されていた。

私もマックスタイプが出てからそれ以外の台には興味が沸かず、ひたすらマックス機を打ち続けた。もちろん破壊力がある代わりに吸い込みもすさまじく、1日10万以上負ける事もザラにあった。それでも大当たりをした時の期待感と連荘した時の安心感がたまらなく、私は給料のある限り、打つことを止めようとはしなかった。同じ職場、休日も一緒にパチンコを打つ仲間とはお金の貸し借りが始まった。片方が連敗してお金が無ければ一緒に行きたいが為に「金を貸すから一緒に行こう」と誘うのが日課になった。

ある日仲間の一人が借金をしている事を打ち明けていた。ちょうど現場から会社に戻ってきている時の事だった。彼は銀行系カードローンで借り入れしているとの事だった。私がその存在を知ったのはこの時が初めてだった。銀行系カードローンは審査さえ通れば受け取ったカードで個人に定められた限度額までなら何度も融資が受けれる。大手銀行が運営している事から街金よりも安心できるし、何よりも誰にもバレないでカードが作れるとの事だった。ちょうど資金が底に着きそうだった私は少し迷ったが「誰にもバレない」と言う言葉と何よりもパチンコを打ち続けれる生活を送りたかったので自分にもカードが作れるか審査してみた。



スポンサーリンク

翌日には私の携帯に「仮審査の通過」という回答が届いた。私は舞い上がり、すぐに近くにある銀行へ向かい本審査を受けに行った。銀行にはカードローンを審査する為の専用BOXが用意されていて、その中に入るときは少し周りの目が気になった。中に入り音声に従い数十分待機していると、無事カードが発行された。限度額は50万だった。私は「これでまた明日からパチンコが打てる」と安心した。

カードローンに手を付けてから私は歯止めが利かなくなった。今まではパチンコやスロットを夢中で打っていても自分の中で抑える時はしばしばあった。流れが悪ければ早々に切り上げる事もあったし、もう巻き返せないと思えば諦めて帰るときもあった。しかしこの「魔法のカード」を手にしてから湯水のごとく湧き出る金に借金ではなく自分の自由に使え込める金という勘違いした認識に変わり、どんな状況でもいくら負けていようがサンドに金をつぎ込み続けた。同時に少ない勝ちでは満足出来ず、小さな勝ちを重ねるといった事もしなくなっていった。ただただその日の時間が許す限りパチンコを打ち続けた。休みの日は開店から閉店まで打つことが当たり前だった。

スポンサーリンク